ある日、お目当ての本を買って出ようとした本屋さんで、どうしても気になるタイトルが目に飛び込んできました。お会計も済ませたし、又にしようと思うのですが、出口の方に体が動きません。とうとう堪らず、手にとって見ました。「自殺する種子アグロバイオ企業が食を支配する」(平凡社新書)・・・番組では既に何度もお世話になった、安田節子さんの本ではありませんか!!お声は優しいのに、遺伝子組み換え食品やクローン牛について、怖ぁ~いお話を聞かせてくださる、あの安田節子さんです。・・・もう一度、レジに向かったのは言うまでもありません。

もちろん直ぐに、取材のお願いをしました。今回も、快く番組にご協力いただきました。
早速伺いました。自殺する種子って、やっぱり、種が自分で死んじゃうって事ですか?

安田さんのお話は、こうでした。

毒性たんぱくを作り出す遺伝子を他の生物から取り出し、種子に組み込むと、2回目の発芽時に種子を死滅させてしまうというのが、ターミネーター技術!ただ、種会社が種子を量産できなくては困るので、毒素遺伝子が働かないようにブロックが挿入してあるというのです。
ところが、農家に売る種子は、ある抗生物質の薬剤に浸けて、そのブロックが外されています。つまり、自殺機能が働いて、2世代目の種子には毒が生成され発芽しないのです。この怖ろしい技術は、「ターミネイト・おしまいにする」という言葉から、ターミネーター技術と呼ばれる様になりました。

世界中の大手の種会社が、この技術を完成させています。さすがに今のところ、食用植物にはこの技術の投入が許可されていませんが、アメリカでは綿花のみ許可されています。

種を毎年買わせる為には、次世代の種が目を出さなければ良い・・・人間が生きていく為に必要な食物、どんな時代になろうと必要な食物の種を支配すれば、恒久的な利益をもたらすという事なのでしょうか??地球規模で種子の支配、畑の支配、食料の支配を狙っている企業があるのです。

これらの技術には、知的財産権、特許などの利権が複雑に絡んでいます。今や、遺伝子そのものにも特許が認められるようになったのです。一般種子にも、特長のある遺伝子を見つけて特許化すれば、その植物そのものの独占権が認められるというのです。そうなると、伝統的に作り育ててきた作物の為に、莫大な特許料を払わなければならなくなるといった事態が生まれています。

何だか人間は、とんでもない方向に歩き出しているような気がしてなりません。
安田節子さんの「自殺する種子」という著書には、グローバル企業によって脅かされつつある食の安全への警鐘が鳴り響いています。
鶏肉も卵も鳥インフルエンザも野菜も穀物も・・・私達の想像を超える危機的状況にあるということが書かれています。是非、読んでみてください。
ちょっと、絶望的な気持ちになってしまうかもしれないけれど、でも、未だ間に合う!!消費者一人一人が、嫌なものを嫌だと拒否すれば良いのですから。グローバル企業なんか怖くないっ!

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です