新潟大学大学院医歯学総合研究科教授の安保徹先生に再びお話を伺いました!といいますのも、これまで、体を温めることこそが健康に必要な条件だと仰っていた安保先生が、「時には、冷やすことも必要なんじゃないかな!?」と言うことにしたと言われるではありませんか!!安保先生に、どんな心境の変化があったのでしょうか? 実は、20億年ほど前の原核細胞(私たちの祖先!?)に遡って考えてみると、そういう考えに至ると仰るのです。 酸素がある状態では生きられなかった原核細胞に、ミトコンドリアが寄生することによって空気の増え続ける地球上で、原核細胞が生きられる様になったというのです。
そうです、殆ど全ての生き物の細胞に含まれているミトコンドリアが、糖や脂肪を燃やす燃料として酸素を使い、沢山のエネルギーを作り出すようになったのだそうです。つまり、ミトコンドリアが生き生きと活動すれば、どんどんエネルギーが作り出されるのです。
この、ミトコンドリアの働きを活発にするには、血液の循環をよくして、栄養やたっぷりの酸素を行き渡らせること。また、およそ37℃の体温が必要です。(低体温だと、ミトコンドリアが十分に働けず、エネルギー不足になります。)
ところが、ミトコンドリアは、細胞分裂を抑制するという働きも併せ持っているのだそうです。ですから、細胞分裂が盛んに行なわなければならない細胞には、ミトコンドリアが少ない!例えば、精子!人間の精子1個当たりにミトコンドリアは100個くらいしかないそうです。(ちなみに、1個の卵子には10万個あります。)
そのうえ、精子は陰嚢にいれて外気で冷やし、ミトコンドリアの細胞分裂抑制という性質を押さえ込んで、精子の分裂を促進させるのだそうです。
だから、健康な男性は程々に冷やされ、時には酸素不足になるような過酷な運動も必要だというわけです。(体調を崩したり、病気の男性は、温めることが必要です!)

一方、女性は、胎児期の間に卵母細胞の分裂を終えてしまいます。生まれた時には、一生分の卵子の数は揃っているわけです。つまり、胎児期にせっせせっせと細胞分裂が行なわれているのですが、哺乳類は胎盤によって酸素分圧を1/5に抑えているので、ミトコンドリアの細胞分裂抑制作用を押さえ込むことができるのだそうです。
だから、生まれてからは、数が揃っている卵母細胞を熟成させる為に、ミトコンドリアを活発に働かせてエネルギーを得る必要があります。だからこそ、女の子は冷やしてはいけないのです!

うん~ん、なるほどっ!!生物の細胞の成り立ちにまで立ち返って考えると、納得!!それにしても、生命の神秘を感じませんか?この、精密な機能を持った体、もっとありがたいと思わなくては。そして、もっと大事に使わせてもらわなくては。
安保先生、今回も目から鱗のお話を、ありがとうございましたっ!!

・・・と、このお話は、もっと早くご紹介しなければならなかったのです・・・。私、増岡聖子が主宰する勉強会・グルパの様子を報告するページ
http://gurupa.jugem.jp/で、「詳しくは、取材記のページでご紹介します。」って、お約束していたのです。・・・お待たせしてしまって、ごめんなさい。

 


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