「非遺伝子組み換えの大豆を使っています。」「遺伝子組み換え大豆は使っていません。」・・・アメリカからの輸入大豆を使用した食品にに、例えはっきりと遺伝子組み換えではないと表示してあっても、5%の混入は避けられないといいます。つまり、何らかの原因で、5%の遺伝子組み換え大豆が含まれていると覚悟しなければならないのです。農林水産省だって、5%の非意図的混入を認めているというのです。
こんなお話をして下さったのは、「食政策センタービジョン21」の主宰人であり、NPO法人「日本有機農業研究会」理事でいらっしゃる安田節子さん!
遺伝子組み換え食品は、何だか不気味・・・でも、実のところ、何が恐ろしいのか良く解らない私にとって、今回の取材も、身を乗り出して聞かずにはいられない内容となりました。
さて、先程の続きです。ヨーロッパでは、原料の0.9%以上の遺伝子組み換え食品が検知された場合、遺伝子組み換えであるという表示義務があります。ですから、高いお金を出して非遺伝子組み換えの原料をアメリカから買っても、日本で加工された食品をヨーロッパに輸出すれば、遺伝子組み換えの表示がなされてしまうのです。日本の政府は、どうして、アメリカに100%非組み換えを求めないのでしょう!?
そもそも、日本は、アメリカに次ぐ遺伝子組み換え食品の認可国となっています。表示のカラクリにも問題がありそうです.遺伝子組み換えであることを表示しなくても良いものが、沢山あるのです。
コーンフレーク、油、醤油、水あめ、液糖、砂糖・・・知らない間に私達は、多くの遺伝子組み換え食品を既に(多分、日常的に・・)口にしているのです。
では、遺伝子組み換え食品の、何が怖いのでしょうか?実は、安全であるかどうかということを、誰も知らないっ!!ということが怖いのです。十分な安全性、体への影響、環境への影響・・・満足な研究がなされないまま市場に出回っているのです。遺伝子組み換え技術が応用されてから10年、これから何が起こってくるのか、安全性の追究がなされないままここまで来てしまったツケが今にも表面化するかもしれません。どうしてそんなことが許されたのでしょうか!?
バイオ技術最先端のアメリカで、遺伝子組み換え技術が開発されました。世界市場を支配したい!こうした企業の思惑が、莫大な献金の必要な大統領選挙に絡んで、規制緩和へと繋がっていったようです。「姿かたちが殆ど変わらなければ安全」などという、耳を疑ってしまうような安全評価基準がまかり通り、自然界では決して生まれることの無い物が、私達の体の中に入ってきているのです。
実際に、世界のあちらこちらで、動物による怖い実験結果が出てきています。
私達に出来ることは何でしょうか?安田節子さんは、はっきりと答えてくださいました。「国産のものを選ぶことです。国内で育てられたものであれば、遺伝子組み換えにおいては今のところ安全です。これが、体を守り、農業を守ることにまでつながります。」
これから、人口増加の問題、バイオエネルギーの問題で、輸入穀物の値段が上がっていきます。今こそ、国産自給率を上げるチャンスなのです。食の安全を考えれば、環境問題に行き着きます。
安田節子さんのホームページ
http://www.yasudasetsuko.com/