何処の本屋さんでも平積みしてある「毒を出す食 ためる食 食べてカラダをキレイにする40の法則」(PHP研究所)、売れているに違いありません。人気のデトックス本なのかと思っていました。
ところが、手にとってみると、インドのアーユルヴェーダに基づく食の知識が紹介されている本ではありませんか!?正直、アーユルヴェーダというのは、ごま油を垂らしてマッサージするインドの健康法~くらいの貧困な知識しか持っていなかったので、早速、著者であり、医学博士であり、マハリシ・アーユルヴェーダ認定医でいらっしゃる蓮村誠先生にお話を伺うことに致しましたっ!
アーユルヴェーダというのは、数千年間継承され続けてきたインド発祥の医学・・・WHOも認める予防医学の一つだそうです。もともと、生命・寿命という言葉と科学・知識という言葉で成り立つアーユルヴェーダ、人々が幸福で健康に生きる知識と技術の宝庫だと言われています。その内容は、医療、食は勿論、生活習慣や物事の考え方に至るまで、心と健康に関するあらゆる知識が織り込まれているようです。
アーユルヴェーダでは、先ず、人の心や体のエネルギーを3つに分類しています。風に象徴されるバータは、軽くて良く動く、冷たくて乾燥しているエネルギー。火に象徴されるピッタは、熱く鋭く刺激的なエネルギー。水や土に例えられるカパは、冷たく重く、湿っていて安定しているエネルギー。
誰もが、この3つの要素をそれぞれのバランスで持っているのだそうですが、そのそれぞれのバランスというのが最も大事なのだそうです。つまり、どの要素が多いのが良いとか悪いとかいうものではなく、人によって違う本来のその人のバランス(体質)が整っている時こそが健康だというわけです。
人の活動の様式は、体格、心の状況、体質によって概ね決まる筈。しかし、多様化した現代社会では、個々の本来の体質を外れて様々な要素が求められるので、何処かに無理をした状態で人々はガンバリます。本来の自分よりずれていると、具合の悪さに繋がっていくことになるのです。まさに、オリジナルな自分がベスト!!バランスが崩れていると、当然、整えなければなりません。
そこで、先ずは、自分がどんなバランスの持ち主なのかを知らなければなりません。そして、今の状況がバランスを崩しているのか、どのエネルギーが足りないのか多すぎるのかを知ることが必要です。
実は、蓮村先生の「毒を出す食 ためる食」、それから8月に出版される「毒を出す生活 ためる生活」【エヘへ・・・出版に先駆けて原稿を読ませて頂いてしまいましたっ!自慢っ!!】の巻末には、自分で簡単に判断できるチェックシートがあります。
これで、自分の状況を確認してから、生活習慣や食の注意事項を守っていけば良いのです。
「毒を出す食 ためる食」には、これまでの食の常識を覆されることも多く書かれています。日本の伝統食、納豆でさえNG!でも、これは全く食べるなということではなく、カパ(重く、安定したエネルギー)の性質を多く含むネバネバ食品は、体の中に様々な物が溜まっていくタイプの病気になりやすい。だから、アレルギーの方は、控えめに!ということなのだそうです。
今話題の牛乳も、アーユルヴェーダでは、免疫力を高める良い食品と言われています。ただし、ごはんの時に飲むと弊害が大きいので、空腹時に温めて飲むことを奨励しています。
このように、自分の持って生まれたエネルギーのバランス(体質)を知って、食べる物の種類、食べるタイミング、食べ方にこだわる・・・とても大事なことなのだと感じました。生活習慣も然りです!
勿論、他国の知恵と技術が、全てそのまま日本人に当てはまるとは限らないでしょう。でも、アーユルヴェーダの心と体へのアプローチに、溢れるほどのヒントを感じ取れることは間違いありません!
最後に、食だけでなく、アーユルヴェーダに興味をお持ちの方は、これから出版される「毒を出す生活 ためる生活」の方を先に読んだ方が良いかもしれません!
蓮村誠先生の診療が受けられる
マハリシ南青山プライムクリニックのホームページ
http://www.hoyurishikai.com/