傷口が乾いてくると、あぁ、治った治ったと安心・・・・それまでは、ばい菌が入らないように丹念に消毒・・・何の疑いも持たず、そういうものだと思っていました。
でも!!これは、19世紀の治療法・・・100年も前の時代の常識なのだそうです。つまり、怪我の治療に関しては、医学の発展は皆無に近い、置き去りにされた常態だったというのです。・・・驚きました。

でも、50年くらい前から、こんな治療法は間違っていると解っていたのだと仰るのは、石岡第一病院傷の治療センター長・夏井睦(まこと)先生です。
ところが、専門家は、権威にかけてもこれまでの説を曲げるわけにはいかない!天動説から地動説に人々がシフトチェンジした時代に、いつまでも天動説にしがみついたのは、天動説を教えてきた学者達でした。これと同じ様に、昨日までの自分の信念や治療法を誤りだったと認めるわけにはいかない専門家達によって、正しい治療法の普及が遅れているというのです。
傷ややけどの治療が一番遅れるのは、大学病院に他ならないと・・・。

そういえば、「コレステロールを低下させる必要はない!」という問題で、富山大学和漢医薬学総合研究所教授・浜崎智仁先生も仰っていました。製薬会社から膨大な研究費を受けている医学界重鎮達が、これまでの定説にしがみつくのは、利益相反よりも「神聖にして犯すべからざる教義」を守らねばならないからではないかと・・・。こうなったら、科学の言葉では議論にならない、とも・・・。

では、これまでの治療法の何が間違っているのでしょうか?
先ず、傷口は消毒しない!
消毒薬は、細胞を殺してしまう。だから、痛いのは当然。消毒すると細菌が減るのは、消毒薬が殺しているのではなく、洗い流しているだけ。なら、そんな危険な薬を使わなくても、水で洗えば良いでしょ!?・・・夏井先生は、笑っておっしゃいます。
次に、傷は乾かさない!細胞は、渇くと生きていけない。だから、これまた、痛いのは当然。かさぶたは、死んだ細胞の塊です。ラップに、白色ワセリンを薄く塗って、患部に当て、軽く包帯を巻いておきましょう。
寒い季節は、毎日1回取り替えること。暑い季節は、1日に2~3回は周りを洗って取り替えましょう。あせもが出来てしまうからね。・・・と、夏井先生、軽く仰います。
それから、傷口から出てくるジュクジュクした液は、身体から出るお薬です。細胞の増殖を促す成分なのだそうです。拭い取るなんて、もってのほか!

いかがですか?これまでの傷の手当ては何だったのでしょう?
夏井先生は、「キズ・ヤケドは消毒してはいけない」(主婦の友社)←(先生ご本人イチオシの著書ですが、入手困難です。)、「さらば消毒とガーゼ」(春秋社)・・・など沢山の本を書いていらっしゃいます。
また、インターネットサイト「新しい創傷治療」では、様々な情報公開をしていらっしゃいます。
やけどで皮膚移植を奨められた患者さんが、通院治療だけで治っていく様子を写真とともに確認することも、夏井先生のお仲間が日本の何処にいらっしゃるのかも知ることが出来ます。
ただ、情報満載のサイトですが、もともと医師向けに立ち上げられたということで、かなりリアルな皮膚の状態が目に飛び込んできますので、ページによっては覚悟が必要なサイトでもあります。要注意!!ですっ。

夏井睦先生のインターネットサイト「新しい創傷治療」は・・・
http://www.wound-treatment.jp/


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