取材が終わったら、すぐに取材記を書いておかないと、また、後回しの延び延びになってしまうから…ファイト♪
さて、新聞記者として活動後、フリーランスの科学ライターとして活躍中の松永和紀さんに番組でインタビューさせて頂いた。と言うのも、↓の著書を見つけて、雑多な情報に振り回されることなく、何が危険か安全かを冷静に見極めるべきだと説いていく著者にどうしてもお話が聞きたくなったから♪♪
『「食の安全」教室』(女子栄養大学出版部)は、食材を選ぶうえで今やどうしても避けて通れない放射能汚染についてかなりのページが割かれているのだけれど、残念ながら私のラジオ番組では、放射能については触れないで!という制約があるので、聞けなかったことが悔やまれる・・・。とはいえ、松永和紀さんの豊富な知識の中から食へのアプローチの仕方を学びたいと、次から次へと質問をぶつけてみた。とても包容力のある話し方は、彼女の声質と人柄と経験が成せる技なのだろうなぁ~♪ 不安を煽ることなく、一つ一つにとても丁寧に答えて下さった。
今回話題にしたのは、先ずは、中国産の食品が信用に足るものであるかどうか!
特に最近、汚水の中から精製された食用油・汚水で育つ農作物や水産物・川を流れる豚の死骸・猛威を振るう鳥インフル・・・・どれをとってもショッキングな情報ばかりで、中国産と名のつくものは一切口にしたくないと思えてくる。でも、今や日本の食生活から中国を外して考えることは不可能なくらい、食材にしろ加工品にしろ中国からの輸入比率は高い。
だけれども、そうした中国のショッキングな事件は、中国でも極めて特異な事例であるからこそ挙って取り上げられるのであり、中国全般を映し出すトピックではない。また、規定値超えの残留農薬や添加物などが目につく中国産の食材も、中国が違反率が高いわけではない。どちらかというと、違反率は低い国であるにもかかわらず、圧倒的な輸入量から違反例が他国より多いという数字のマジックだと松永さんは説く。また、これまでの印象を挽回しようと、日本のメーカーの現地での指導や管理が厳しくなっており、現地でもそれに応えようとする努力をしているので、以前より安全性は高まっているはずだと!
松永さんのお話を聞いていると、様々な立場の人々が、良い製品を作るため、信頼に足る作物を作るために額に汗している姿が見えてくる気がした。確かに、一連のイメージにいつまでも囚われたり、根拠の乏しい情報に悩んで振り回されてはいけないと、改めて感じさせてもらった♪
ほんの僅か含まれる添加物・・・しかも国が安全だと認可した添加物に神経を尖らせる前に、もっと注意すべき安全項目があるのではない?と松永さんは問いかける。必要な栄養素は足りている? 摂り過ぎて健康を害しそうな栄養素は無い?命に関わる危険な食べ方をしていない?
例えば、未だに生レバーにこだわる人々がいる。自己責任で、焼き肉用の生レバーを焼かないで食してしまうなんてことが、暗黙の了解で行われているお店があるとも聞く。だけど、生レバーに含まれる腸管出血性大腸菌は、古くても新しくても生きていてもレバーに含まれる可能性がある怖い菌だ。しかも、ほんの数個の菌で感染する恐れがあり、発症しなくても保菌者から子供やお年寄りに感染してしまう危険性がある。つまり、新鮮でもリスクは変わらないばかりか、自分だけの問題では無いということを正しく知っていれば、大丈夫大丈夫!と安易に口にすることはできない。そんなことが、松永さんのお話から分かってくる。
確かに!確かに!!私たち消費者が、正しい知識を持つこと、そして、膨大な情報の中から自分にとって誠実な情報を選択する術を持つことは、とても大事なことだと私は思う。その為にどのように考えるかの指南書となりそうな、松永和紀さんの著書♪もう少し、丹念に読み込んでみよう♪♪
松永和紀さんが立ち上げた科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体FOOCOM.NETはこちら→http://www.foocom.net/